暑い夕下がり、少しだけヒンヤリとした部屋の中で、時々差し込む西日に希望を感じながら、ラフマニノフの交響曲 2 番を聴き、ドヴォザークの音楽に躍動感を覚え、外見から隠された己の体内に流れているスラヴのわずかな血が異常な躍動感を、そしてその貴重な血を覚悟を持って汚し続けたボクのどす黒くタールと化してドロドロとした、液体とは名ばかりの生命力を感じた。
そんな時ふと、あのミトコンドリア以下の脳細胞とまったくリズム感を埋め込まれていない、虚言と逃避、そしてその矮小さゆえに想像を絶するという意味で、意味のないことにのみ特化しているだけの泥人形は、一生かかってもゴーレムになることすらできず、腐って墓場に帰っていくのだろうかと思った。
人間ではない者よ、感情を持ち、何かを生み出そうと現実と相対し、戦っている人間たちを勝手にくだらぬ事に巻き込んで何か細胞レベルで進化したのか。退化して土に還ろうとしたところで、他の土とは同化もできないだろう。
いや、もはや何も言うことはない。ボクらはただ、雨の日の泥水を間違えて踏んでしまっただけなのだから。