ひとしずくをいつか

混沌とした精神とたゆたう気怠さの中、あの人のオーケストラを聴きに行ったこのあいだ。真剣で喜ばしく、きらきらした目をしていたアナタに惹かれた。と同時に焦った。どうして?だってボクは何もまだ成し遂げてないじゃないか。

前頭葉のない左脳縮小型の右脳肥大化人間は日々、アルコールと睡眠薬という最小限の安全なドラッグのもと、音に近づこうとしています。自分の中に神を信じて。くじけそうにはならないが焦る。コレは元来そうであるべきなのではないか。

灰野敬二のライブ。正直中座もした、途中で帰った。だが、ギターノイズの素晴らしさに瞬きを忘れた。すべての音が聞こえてしまったのだ。なすすべなく立ち尽くしていた。できれば歌わないで欲しかった。だがさすがノイズの神。すばらしかった。

スティーブ・ライヒに再度ハマる。クラシックを聴きまくる。

ボクの内面の神と話すにはそれなりの道具が必要だ。前頭葉の穴を海馬で補う今となっては、埋めてくれる何かを詰め込むしかないのだ。そしてその穴がなかったかのように見せかける他人の顔が必要である。劣等感を埋めてもらうのとは少し違う。

そうやって黒胡椒の固まりはまだ弾けることも割れることもせず、もんもんと殻に閉じこもっているのである。

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